MENU

コラム

COLUMN
知財戦略

「知財戦略」ってなあに???

特に製造業に属する企業で知財のマネジメントをしていると、「知財戦略って何か?」などと良く聞かれます。

特に知財業務の経験が浅く、まだ業務に慣れていない方から、先人より学ぼうという積極的な目的で聞かれることが多いと思っていますが、経営者からのお尋ねも数多くあることは事実です。

そのたび毎に、当方からは「知財戦略という言葉に決まった意味はありません」と答えることから、不自然にがっかりされる方もいるようです。

世間では「知財戦略」という言葉が先行し、あたかも「知財戦略」という経営上の戦略が存在し、あるいは「知財戦略」という言葉が、何か特定の意味を持つ言葉と理解されている方々も多いようですが、それは全くの間違いと思います。

知財はビジネスをより良くするためのツールですので、知財戦略が独立して存在することはあり得ず、知財戦略はビジネス(事業)の成功のために利用される戦術の一つと考えねばならないと思っています。

特に製造業では、独自技術に基づくビジネスもあれば、競合との競争の中で自社のシェアを確保しているビジネスもあると思われます。企業がこれらのビジネスの中でより良いポジションを得るための道具の一つに知財があり、その道具の使い方を考えることが知財戦略なのではないかと思っています。